肥料を学ぼう
肥料というと難しいイメージがありますね。
~用の肥料というものが売っていますので、その都度買っても良いのですが、肥料のことを少し知っておくと、
何故その作物用の肥料なのか?
他のものにも使うことができるのか?
ということがわかります。
基本の肥料には大きく三要素しかありませんので、まずはこの基礎の3つを覚えてしまいましょう。
肥料の三要素【肥料成分比】:窒素・リン酸・カリ
肥料の三要素は、
窒素(ちっそ)
リン酸(りんさん)
カリ
です。
覚えづらいかもしれませんが、基本、この3つしか書かれていません。
肥料成分比と呼ばれています。
このバランスで、~用と書かれていることが多いです。
それぞれの化学記号とか詳しいことは覚えなくて大丈夫ですが、アルファベットの1文字だけ覚えてみましょう。
N=窒素
P=リン酸
K=カリ
です。
NPKと書かれていることが多いのですが、これがそれぞれの成分となっています。
窒素・リン酸・カリ、それぞれの役割
N=窒素
P=リン酸
K=カリ
にはそれぞれに役割があり、こんな風な名前がついています。
N=窒素葉肥
P=リン酸花実肥
K=カリ(加里)根肥
ここにある、葉肥、実肥、根肥とは、
葉肥 とは、葉の肥料
実肥 とは、実の肥料
根肥 とは、根の肥料
葉と実と根の肥料です。
ですから、
窒素・リン・酸カリ
は、
は・み・ね
葉・実・根
と覚えるのが良いです。
N=窒素葉肥(は)
葉(は)を食べる植物に使う肥料です。
野菜の葉を食べるものはもちろん、ハーブなどもこの葉ものに該当します。
バジルと大葉も、葉ものですから窒素が重要です。
尿素や硫安などは、N=窒素葉肥のみの肥料で、単肥と呼ばれています。
P=リン酸花実肥(み)
実(み)の成る植物に使う肥料です。
ナス、きゅうり、ピーマン、おくらなどなど、実を食べるものはリン酸を必要とします。
実は花が変わったものなので、花や蕾を食べるものは、実系の肥料を与えます。
リン酸花実肥としてよく使われるものは、リン肥と呼ばれているものです。
私は有機のようりんをつかうことが多いです。
K=カリ根肥(ね)
根(ね)を食べる植物に使う肥料です。
大根、ニンジン、かぶ、ジャガイモなど、根を食べるものはカリを必要とします。
茎や根を強くすると言われています。同時に実の付きも良くすることから、リンとカリがセットでリンカリ肥料として多く存在しています。
とはいっても、NPKは全部必要な要素
この3要素は、すべての植物にとって必要な要素です。
何か1つの要素があれば育つというものでもなく、3つの要素のうち、より多く必要とするというものです。
ですから、きちんと三要素を抑えた上で、少し多めにそれぞれの要素を足すという感覚です。
たとえば、実のなる野菜も、最初は葉だけということがあります。
その場合には、葉を中心にしたN(窒素)系の肥料を与え、実が付いてきたら、P(リン酸)を増やすということをします。
適切なバランスの肥料を、そのフェーズに合わせて与えると効果的です。