籾殻(もみがら)とは
籾殻(もみがら)は、稲の穂から取った実の殻で、殻を取った残りが玄米です。
殻の部分なので皮のようなものですから、籾殻(もみがら)は米ぬかなどと異なり、分解されにくい性質のものです。
およそ3年くらいをかけて堆肥化されますので、その間は籾殻(もみがら)の特性を活かした使い方をして、最後に堆肥化していくという意味では、使い方次第で重宝します。
籾殻(もみがら)の使い方
籾殻(もみがら)は、小さな皮の集まりですから、水でも形が変形しにくく、水分も含みにくいものです。
形が変わらないので、その性質を利用していくつかの使われ方をします。
畑の地表の、保温対策(寒い時期の対策)
寒い時期などは、畑の地表を覆い、保温する目的で使われることがあります。
稲穂から実を取った残りが、藁(わら)ですが、藁(わら)で地表を覆い保温で使われることがあります。
この藁(わら)の変わりに籾殻(もみがら)が使われることがあります。
畑の地表の、保湿対策(種まき後や、乾燥時期など)
また、夏の間など、地表が乾燥しないように保湿のために撒かれることもあります。
種まきの後などで地表を覆って水分を維持したい場合には効果的です。
ただ、乾燥すると乾いて風で飛んでいく危険性もあるので注意しましょう。
土に混ぜ込んで、通気性を上げる
土を耕す時に籾殻(もみがら)を混ぜ込むと、パーライトと同じような役割をして、土の通気性が上がります。
硬い土などの場合には、多く盛り込むことによって、空気や水の通り道ができるので、固い土が少し柔らかくなります。
ただしこれも、3年ほどすると堆肥化するので、定期的に混ぜ込んでいく必要があります。
肥料にしたければ、もみ殻燻炭にする
籾殻(もみがら)を燃やすことで炭化させると、肥料になります。
これを、もみ殻燻炭(もみがらくんたん)といいます。
もみ殻燻炭は、籾殻と同じ機能のほか、 pH(土壌酸度)の改善(酸性土壌を中和させる)、微生物活性が期待できます。
ただ、もみ殻燻炭作るためには、たき火をする必要があり、都市では制限がかけられているほか、近隣への迷惑、火事の原因になることもあるので、郊外では少し難しいのが現状です。
田んぼなどで籾殻(もみがら)を焼いている風景を見ることがありますが、それがこのもみ殻燻炭を作っているのです。
籾殻(もみがら)は、もらえるなら、もらっておこう
籾殻(もみがら)は、もらえます。
脱穀機(だっこくき)という籾殻(もみがら)を外す時に出るので、秋に収穫した米を乾燥させた後で、脱穀をします。
ですから、タイミングさえ逃さなければ、農協などに聞けばもらえるところがわかるはずです。
(米ぬかは精米所に行けばありますが、籾殻は精米所にはありません。)
どうしてもない場合にはネットでも買うことができますよ!