地獄草と呼ばれる「スギナ」、でも、実は「つくし」
雑草と言われて誰もが思い浮かぶ「スギナ」。
畑に生えていることは少ないものの、庭の片隅でよく見つけることがあります。
別名で「地獄草」と呼ばれる、駆除の難しい雑草です。
このスギナ。
実は、あるかわいい、誰もが知っている植物の名前を持っています。
実は、
つくしなのです。
かわいいつくしの正体が、スギナだったなんて・・・
なんだかとても複雑な思いです。
春になると、つくしが伸びてきます。
そのつくしの頭から胞子が飛び、種のように周囲へ飛び散り、そして枯れます。
そのあと、緑色の茎と葉からなる、あのスギナが伸びてくるのです。
同じ地中の茎から、つくしとスギナが出てくるのです。
増えるスギナを対処する方法は?
スギナは、どこへでも生えてきます。
そして、あっという間に、広がっていきます。
その増え方に注目をしてみましょう。
まず、つくしとなって、胞子が飛んで増えていきます。
そして、地下にある茎が伸びて広がり、地表にスギナとして生えてきます。
いくら取ってもスギナが減らないのは、
胞子が種のように拡散されて飛ぶこと
と
地中にある茎が張り巡らされていること
にあるからです。
遠くの場所でも突然スギナが顔を出します。
これは、地中を潜って伸びていくためで、しかもどんどん分岐して広がっていきます。
また、切った茎をそのまま放置してもそこから根が広がりますし、夏などは茎の生長スピードが早く、1ヶ月で1メートル以上伸びることも普通だそうです。
まさに、地獄草です。。。
これはつまり、
スギナを消滅させることは、不可能
という結論になります。
もちろん、世の中にはスギナに効果のある除草剤もあります。
この生命力の強いスギナを根絶しようとするわけですから、相当強力な除草剤(農薬)です。
では、他の植物や虫は、その除草剤で死なないのでしょうか?
同じように除草剤が一体の生命を根絶させ、そしてその水が土の中から地下に流れ、他の植物や野菜など、あらゆるものに影響をしていくのです。
私はそれを選択しようと思いません。
ですから、スギナを根絶するのではなく、うまく付き合っていく方法でいくことを選ぶ必要があると思っています。
スギナが生えてても、増えないようにすればいい
スギナがたとえ生えていなくとも、地中には根があるわけです。
その根まで迷惑ということであれば、すべての土を入れ替えるほかありません。
(それでも胞子で生えてくるでしょうが)
もちろん、スギナ畑のようになっているのは困りますが、少しくらい生えているくらいなら、他の雑草と大して変わらないのではないでしょうか。
ですから、迷惑でないほどにまで増やさないということが着地点です。
スギナも植物です。
好まない環境では大きくなりません。
ですから、そのような状態を作ることに意識を向けましょう。
土壌改良
私が友人の畑を借りた時には、スギナでびっしりでした。
そのスギナを抜き、バジルとシソを植えるために、苦土石灰を撒きました。
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そしたら・・・ほとんど生えなくなりました。
これは、酸性土壌が改良されたためです。
スギナに石灰が効くとか効かないとか・・・いろいろな意見はありますが、私はある一定の効果があると思っています。
その後も生えてこないわけではありませんが、普通の草と同じ程度。
それであれば許せる範囲だと思います。
ひたすら抜くことで、生えさせないようにする
もちろん、生えてこないわけではありません。
でも、
生えたら抜く、生えたら抜く
を繰り返すことで、植物自体が弱っていきます。
スギナも植物ですし、スギナとして葉で太陽光から栄養を作りたいわけです。
根が強いとしても、根だけでは生長できません。
ですから、根気よく光合成できないように、葉を摘むことです。
こうすることで、生えてくるスギナも弱々しくなり、遂には生えてこなくなるのです。
防草シート/マルチ
地表を覆えば、スギナは生えません。
スギナも、地表で生えることのできる場所を選びます。
庭の環境であれば、バークチップや石、防草シートで覆えば良いですが、畑はそうもいきません。
ですから、草マルチなどで地表を覆っていくのも効果的です。

スギナも、食べられる
実は、スギナは食べることもできます。
だって、つくしは食べられますから・・・
スギナの栄養・効果効能
スギナはミネラルの宝庫です。
カリウム、ナトリウム、鉄、亜鉛、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、などのミネラルが豊富で、カルシウムはほうれん草の150倍、リン・カリウムは5倍、マグネシウムは3倍以上と言われています。
また、スギナに含まれている水溶性ケイ素は、血液をサラサラにします。ミネラルなどの効果は、感抑制作用があるとも言われています。また、利尿作用によって、むくみにも効果があります。
捨てるには、もったいないですよね・・・!?
スギナの調理方法
スギナ茶
一番有名なのは、スギナ茶。
収穫したスギナを乾燥させ、お茶として飲むことです。
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スギナ粉末の利用
乾燥したスギナを粉末にして、摂ることもできます。
スギナパウダーとして多く売られています。
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スムージーに入れたり、おにぎりに入れたり、カレーに入れたりすることで食べることができます。
私は粉末の大葉をスムージーに入れていますので、同じように入れて飲んでいます。

スギナの佃煮
スギナを煮て、佃煮にして食べるそうです。
スギナをどうやって食べると美味しいか?はこれからイロイロ試してみたいと思います。
スギナ対策は、スギナの活用と共存
スギナに限りませんが、生命力の高い植物は栄養素も高いと言われています。
ハーブ類もかなり生命力が高いと言われていますが、その栄養効果・その効能も認められています。
大葉だって、雑草のように生えていれば、雑草扱いなわけですよね。

雑草とみれば対処や駆除の対象になりますが、
強い生命力の植物を薬草として取り入れる
ということで見方を変えてみてはどうでしょうか。
現に、スギナは近年でとても注目されています。
スギナも最近ではとても栄養などの効果が期待される植物ですので、強力な除草剤で駆除することだけではなく、食用などで効果的に活用できたなら、その生えている姿も見え方が変わってくるはずです。
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