芽を苗へと成長させる時に、成長を手伝う
種を植えてから芽が出て、そこから苗へと育っていきます。
発芽はうまくいくことが多いですが、芽が出てからの成長で失敗することが多くあります。
種植えは、とにかく水をやれば発芽をしますが、発芽してから必要な栄養がなければ、植物として成長してゆきません。
一般的には、肥料の三要素と呼ばれるNPK(窒素・リン酸・カリ)ものをちゃんとバランスよく与える必要があります。
しかし、ハーブのような葉がメインの植物だったり、一般的にも苗の成長期には、どうやら窒素が少し不足気味になることが多いようです。
尿素で、苗の成長を促進させる
芽から葉の成長を促進させるために、芽が出てからしばらく、ほんの少しだけ窒素を多めに与えると、より根がしっかりとして成長が確実になります。
でも窒素だけを与えるというのはなかなか難しいので、こういった場合には尿素を使うことが多いです。
尿素は、約半分(46%)が窒素です。
尿素は水に溶けやすいので、水やりの際に尿素を少し足してあげると良いでしょう。
この水やりの際に、どうしても葉にかかります。
尿素は葉からも吸収されるので、葉にかかることがいけないわけではありませんが、濃度が高いと逆効果になります。
200~300倍ほど(水1リットルで3~5グラム程度)に薄めて使います。
尿素を使う時の注意点
尿素は水に溶かした場合、保存がききませんので、必ず使い切りましょう。
尿素そのものや溶けた水に触れると手が荒れることがあるので注意が必要です。
尿素は水分を含みやすいので、必ず密封をしっかりすることが大切です。
尿素を使うケース
尿素はハーブに限らず、様々な苗を成長させる初期段階で効果があります。
植物は根が肝心。
根がしっかりをするために初期成長の段階で窒素を使うことは、畑などで野菜を栽培する際にもよく使います。
特に葉モノ(葉を食べる野菜)については大きくなってからも、実や根の野菜よりも多く窒素を与えることになります。
また、初期の成長を促す窒素が含まれているということもあり、弱っている植物を復活させるために使うこともできます。
とはいっても、使う濃度は同じです。
誤って濃度を高くしたり与えすぎると枯れますので、注意しましょう。
尿素以外の窒素葉肥(N)のみの単肥には、硫安(りゅうあん)と呼ばれているものもあります。
尿素と硫安の違いは、尿素は尿素態窒素で、硫安はアンモニア態窒素です。
同じ気候・土壌条件で使えば尿素の方が早く効き、長く使うには硫安を使うという方法が一般的です。